韓国の主要な4つの新聞のうち、革新系のハンギョレ新聞は「核・戦争のない朝鮮半島実質的な終戦宣言」という見出しで、共同宣言の全文とともに韓国大統領府の首席秘書官の発言を掲載しています。
そして、アメリカが相応の措置を取れば、北朝鮮がニョンビョン(寧辺)にある核施設を閉鎖する用意があると表明した点については「南北が共同で初めてとなる非核化のロードマップを出した」と手放しで評価しています。
一方、保守系の東亜日報は共同宣言について「北朝鮮が求める朝鮮戦争の終戦宣言とひき換えに、ニョンビョンの核施設の閉鎖を提案したもので、進展はあったが、アメリカが受け入れるかは未知数だ」として、一定の進展があったものの、本当の成果が得られるかどうかは今後のアメリカの出方しだいだという見方を示しています。
また、保守系の朝鮮日報は「北朝鮮が現在所有している核兵器を置き去りにしている」と指摘しました。
そして「キム委員長の『核のない朝鮮半島』というひと言のために、偵察や海上訓練を放棄した」として、共同宣言の発表に併せて署名された、南北の軍事緊張の緩和に向けた合意を批判しました。
さらに、保守系の中央日報はアフリカで国家指導者の銅像を立て、北朝鮮の外貨収入の1つになっていた「マンスデ(万寿台)創作社」というピョンヤン市内の芸術家たちの組織をムン大統領がきのう訪問したことについて疑問を呈しています。
国連の安全保障理事会は制裁決議によって北朝鮮からの銅像の輸入を禁止していて、記事では「国連安保理の制裁対象を訪ねた」と批判しています。