今回、事業に参加したユン・フンギュ(尹興奎)さん(91)は、北朝鮮に住んでいる妹と70年ぶりに会うはずでしたが、妹が体調不良のため来ることができず、会えたのは妹の夫だけだったということです。
韓国に戻ったユンさんはNHKの取材に対し「大変失望した。結局は会えないんだと思った。私以外に再会を待つ人たちが5万人以上いて、私がもう一度、事業に参加することはできないだろう」と述べて、家族の高齢化が進む中、残された時間は少ないと、離散家族が置かれた現状を語りました。
そのうえで「南北は、クムガン(金剛)山だけでなく、南北の軍事境界線に施設を作り、200人、300人と、会いたい人がいつでも往来できるようにしなければならない」と述べて、再会の機会をもっと増やしてほしいと訴えました。